金属国際相場情報
LME&NY&SHFEMarketReport
MIRU MORNING EXPRESS 現地5月30日
『米中対立激化でCu、AL続落、Ni反発、REE急騰』
現地30日のLME市場は総じて軟調。米中対立激化、中国の強硬発言続出で特にカッパーはDown。5か月ぶりの安値をつけた。米中対立激化が世界経済にとっても悪影響を及ぼすことは必至であるため工業用金属相場はしばし弱含みで推移とみる。一方で話題のレアアース(REE)相場は磁石系REEが急上昇。ネオジムUS$60/kg近辺へ9年ぶりに世界的な注目を集めているレアアース。
カッパー3Mは続落。米中貿易戦争の激化とその影響を受けた世界経済減速と需要減少懸念、加えて在庫の大幅増で地合いぬかるみのカッパー。5,840ドルを割り込むところまで売り込まれた。終値は現物5,822ドル、3Mで5,852ドル。LMEカッパー在庫は2万7,450トン増の21万2,450トンに。
NYカッパーもDownでポンド当たり266セント(US$5,864/ton)NY銅価格と為替110円で計算した理論建値は687円/kg。現行建値700円から13円の下げ余地あり。海外カッパーは今年1月4日以来の安値に。
米中貿易摩擦が長期化するなか、中国外務省高官は30日の記者会見で、意図的に貿易摩擦を起こすことはむき出しの経済テロリズムだ、と発言。キャピタルエコノミクスのアナリスト氏は「米中貿易協議は中断しているようだ。中国の最近の言動は合意とは逆方向に進んでいる」とのことで合意ははるか遠くに消えかけている。
アルミも続落。在庫は減少方向だが、米中対立激化、これに伴うアルミ需要減少観測から弱地合い。中盤以降に下値を探る展開となり、終値は現物1,757ドル、3Mは1,782ドルに。LMEアルミ在庫は1万2,275トン減の116万4,975トンに。
ニッケルは反発。米中対立&世界経済減速懸念が弱材料だったが、中盤以降は他メタルとは異なり安値から買い戻す動きとなり、値位置を切り上げる。終値は現物12,139ドル、3Mは12,171ドルに。ニッケル在庫は2,814トン減の16万290トン。ステンレス需要はいまひとつながら、LIB向け硫酸ニッケル需要は堅調。
30日のNY原油は続落。前日比2.22ドル安の56.59ドル。米中の対立が悪化方向のなか、米EIAが発表した週報で原油在庫の減少幅が限られたことが重石になった。
政治的なリスクに強い金は続伸。1292ドルまで上昇。パラジウムもドル高一服、貴金属高から1,365ドルと4月30日以来の高値HIT。プラチナは米中対立懸念で2月14日以来の安値794ドルに30日のNYダウは3日ぶりに小幅反発。前日比43.47ドル高の2万5,169.88ドルに。前日までの続落反動で買い入る。しかし米長期金利が短期金利を下回る逆イールドが進んだことは市場マインドを冷やした。
30日のロンドン外為円ドルは反落。50銭円安ドル高の1ドル=109円80~90銭。30日の日経平均終値は60.84円安の2万942円53銭に。
情報提供会社: I R universe株式会社
『米中対立激化でCu、AL続落、Ni反発、REE急騰』
現地30日のLME市場は総じて軟調。米中対立激化、中国の強硬発言続出で特にカッパーはDown。5か月ぶりの安値をつけた。米中対立激化が世界経済にとっても悪影響を及ぼすことは必至であるため工業用金属相場はしばし弱含みで推移とみる。一方で話題のレアアース(REE)相場は磁石系REEが急上昇。ネオジムUS$60/kg近辺へ9年ぶりに世界的な注目を集めているレアアース。
カッパー3Mは続落。米中貿易戦争の激化とその影響を受けた世界経済減速と需要減少懸念、加えて在庫の大幅増で地合いぬかるみのカッパー。5,840ドルを割り込むところまで売り込まれた。終値は現物5,822ドル、3Mで5,852ドル。LMEカッパー在庫は2万7,450トン増の21万2,450トンに。
NYカッパーもDownでポンド当たり266セント(US$5,864/ton)NY銅価格と為替110円で計算した理論建値は687円/kg。現行建値700円から13円の下げ余地あり。海外カッパーは今年1月4日以来の安値に。
米中貿易摩擦が長期化するなか、中国外務省高官は30日の記者会見で、意図的に貿易摩擦を起こすことはむき出しの経済テロリズムだ、と発言。キャピタルエコノミクスのアナリスト氏は「米中貿易協議は中断しているようだ。中国の最近の言動は合意とは逆方向に進んでいる」とのことで合意ははるか遠くに消えかけている。
アルミも続落。在庫は減少方向だが、米中対立激化、これに伴うアルミ需要減少観測から弱地合い。中盤以降に下値を探る展開となり、終値は現物1,757ドル、3Mは1,782ドルに。LMEアルミ在庫は1万2,275トン減の116万4,975トンに。
ニッケルは反発。米中対立&世界経済減速懸念が弱材料だったが、中盤以降は他メタルとは異なり安値から買い戻す動きとなり、値位置を切り上げる。終値は現物12,139ドル、3Mは12,171ドルに。ニッケル在庫は2,814トン減の16万290トン。ステンレス需要はいまひとつながら、LIB向け硫酸ニッケル需要は堅調。
30日のNY原油は続落。前日比2.22ドル安の56.59ドル。米中の対立が悪化方向のなか、米EIAが発表した週報で原油在庫の減少幅が限られたことが重石になった。
政治的なリスクに強い金は続伸。1292ドルまで上昇。パラジウムもドル高一服、貴金属高から1,365ドルと4月30日以来の高値HIT。プラチナは米中対立懸念で2月14日以来の安値794ドルに30日のNYダウは3日ぶりに小幅反発。前日比43.47ドル高の2万5,169.88ドルに。前日までの続落反動で買い入る。しかし米長期金利が短期金利を下回る逆イールドが進んだことは市場マインドを冷やした。
30日のロンドン外為円ドルは反落。50銭円安ドル高の1ドル=109円80~90銭。30日の日経平均終値は60.84円安の2万942円53銭に。
情報提供会社: I R universe株式会社